(2026年 ポーランド)
ポーランド製サスペンス映画の第2弾。前作同様、寒々とした東欧の空気感はミステリーに貢献しているが、人物相関図はより複雑に、しかし解明された謎の正体の納得感は低く、全体的な完成度は落ちている。
感想
陰鬱な展開と容赦のないゴア描写で度肝を抜いた『カラーズ・オブ・エビル:レッド』(2024年)の続編。
ただし前作との結びつきは薄いので、本作から見ても何の問題もない。
「捜査したらただじゃおかん」という前作での上司のお言葉通り、田舎町に左遷された検察官のレオポルド。
キャリア的にはしんどいけど、住人も環境も良さそうだし、ちょっと息抜きでもするかなんて思っていた矢先に、子供の失踪事件が起こる。
街の怪しい奴らをいくつか当たるレオポルド。
同時に、2年前に起こった同様の失踪事件が有耶無耶にされていたことも知る。
2年前の件は、「通報した母親が、息子を遠い親戚に預けたことをうっかり忘れていた」という、んなわけないだろという処理をされていた。
気になったレオポルドは、もしかすると目の前の失踪事件の手がかりが見つかるかもしれないということで、くだんの母親を訪ねるのだが、まぁ怪しい。
「その後、お子さんには会いましたか?」
「親戚に預けているので、一度も会っていません」
「どこの親戚に預けたんですか?」
「・・・国の反対側」
「連絡を取りたいので、親戚の方のお名前をいただけますか」
「忘れました」
こりゃ埒が明かんとして事務所に戻るレオポルドだが、事務所からは当時の捜査記録も紛失しているではないか。
町ぐるみで何かしら隠蔽しているらしいことを察知したレオポルドがその謎に挑むというのが、今回の物語だ。
この導入部は抜群に面白くて、とにかく引き込まれた。
前作のレビューで批判した、当事者同士の関係性が不自然なほど近すぎるという問題点は、田舎町を舞台にすることでクリアーされている。
ただし、あまりにも相関図が複雑すぎて理解にかなり苦労したのも事実であるが。

また、それまでほとんど認識されていなかった人物が突如として捜査線上に上がってくるなど、意外性ある展開というよりも、ただ混乱させているだけではないかという点も引っ掛かった。
加えて、前作の変態マフィアのような、分かりやすい悪党がいないことも作品のマイナスになっている。
町全体の空気の悪さが今回の敵なのだろうけど、その割に主人公の捜査をも阻むような脅威にもなっておらず、聞けばいろいろ答えてくれる人たちばかりなので、そんなに悪くない街かもと思ったりで。
銃撃戦やカーチェイスに頼らない硬派な作風のサスペンスなので応援したくなるシリーズではあるが、このクォリティなら第3弾は不要かな。


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