アベンジャーズ/エンドゲーム_やっぱり完結編は難しい【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)

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(2019年 アメリカ)
サノスにより半分の生命が消滅した世界。生き残ったヒーロー達はサノスの行方を捜していた。

6点/10点満点中 「アベンジャーズ アッセンブル!」の一言のために存在する映画

※この記事はネタバレしています。鑑賞前には読まれないことをおすすめします。

登場人物

アベンジャーズ

2012年のNYへ行ったチーム

  • トニー・スターク/アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr):『インフィニティ・ウォー』での敗北後、ネビュラと共にミラノ号で宇宙を彷徨っていたところをキャプテン・マーベルに救助された。以降はアベンジャーズと距離を置き、ペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)との間に娘を授かって湖畔の小屋で静かに暮らしていた。その後、量子物理学に勝利の鍵があるというアントマンの発見から研究者としてアベンジャーズに呼び戻され、基礎理論の構築に成功。タイム泥棒作戦では『アベンジャーズ』第一作におけるチタウリとの決戦当時のNYへとタイムトラベルをし、四次元キューブの形をしていた頃のスペース・ストーンを盗み出す役割を担った。
  • スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス):『インフィニティ・ウォー』での髭を剃り、盾もワカンダ製からスターク社製に持ち換えて、いつものキャプテン・アメリカの姿に戻った。依然としてアベンジャーズのリーダーポジションにおり、作戦の立案とチームの統率では従前作品以上の仕事をしている。タイム泥棒作戦では、ロキ(トム・ヒドルストン)の杖の形をしていた頃のマインド・ストーンを盗み出す役割を担った。
  • ブルース・バナー/ハルク(マーク・ラファロ):それまでは交互に出現していたブルースとハルクが共存した姿となっている。アベンジャーズではメカ担当となっており、スコットが発案→トニーが基礎理論構築→ブルースが装置に落とし込む、という役割分担となっている。タイム泥棒作戦では、エンシェン・ワン(ティルダ・スウィントン)が守っているタイム・ストーンの入手を担当。
  • スコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド):『アントマン&ワスプ』で閉じ込められた量子の世界から偶然に抜け出した際に、量子の世界では時間の流れが異なることに気付き、これを利用したタイムトラベルの可能性をアベンジャーズに提案した。タイム泥棒作戦ではアイアンマンと共にスペース・ストーンを担当。

2013年のアスガルドへ行ったチーム

  • ロケット(ブラッドリー・クーパー):『インフィニティ・ウォー』後にはアベンジャーズに合流し、ミラノ号で宇宙のパトロールを行う活動をしていた。タイム泥棒作戦ではソーと共にリアリティ・ストーンを担当。
  • ソー(リアム・ヘムズワース):『インフィニティ・ウォー』での敗北で精神的なダメージを強く受け、かつサノスの仇討ちがアッサリ完了した後には無気力状態となり、5年間も引きこもり生活を送りヒーロー業からは引退状態となっていた。タイム泥棒作戦ではエーテルの姿をしていた頃のリアリティ・ストーンを担当。『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の時間軸に戻り、エーテルを吸収したジェーン(ナタリー・ポートマン)を追った。5年間の引きこもり生活の結果、激太りをして髪と髭が伸び放題になった姿を、ビッグ・リボウスキと言われた。

2014年の惑星モラグへ行ったチーム

  • ジェームズ・ローズ/ウォー・マシーン(ドン・チードル):『インフィニティ・ウォー』後はアベンジャーズの主力の一人として地球の警護を行っていた。タイム泥棒作戦では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第一作の時間軸に戻り、スター・ロードからパワー・ストーンを奪う役割を担った。
  • ネビュラ(カレン・ギラン)::『インフィニティ・ウォー』での敗北後、アイアンマンと共にミラノ号で宇宙を彷徨っていたところをキャプテン・マーベルに救助された。タイム泥棒作戦ではウォー・マシーンと共にパワー・ストーンを担当したが、彼女の頭脳が2014年当時のネビュラの頭脳と同期したことから、その後の世界の状況やアベンジャーズの作戦を2014年のサノスに知られてしまった。

2014年の惑星ヴォーミアへ行ったチーム

  • ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン):『インフィニティ・ウォー』後にはアベンジャーズの司令塔となり、宇宙全体に散った仲間からの報告を受けていた。タイム泥棒作戦ではサノスに先回りをしてソウル・ストーンを入手する役割を担当。
  • クリント・バートン/ホークアイ/ローニン(ジェレミー・レナー):『インフィニティ・ウォー』の時点ではヒーロー業から足を洗っていたが、サノスの指パッチンで家族を失ったことから精神のバランスを崩し、ローニンというダークヒーローとなってパニッシャーのように世界中の悪人を殺して回っていた。タイム泥棒作戦にあたってアベンジャーズに呼び戻され、ブラック・ウィドウと共にソウル・ストーンを担当。

その他

  • キャロル・ダンヴァース(キャプテン・マーベル):『キャプテン・マーベル』のラストで宇宙に飛び去って以降はご無沙汰だったが、『インフィニティ・ウォー』のラストでニック・フューリーからのSOSを受信して地球に戻ってきた。以降はアベンジャーズに定時連絡こそ入れているものの、地球以外での仕事が多いためアベンジャーズと行動を共にすることはほとんどない。

ヴィラン

  • 2019年のサノス(ジョシュ・ブローリン):タイタン人。『インフィニティ・ウォー』のラストで目的が達成された後にはインフィニティ・ストーンを破壊し、失われた生命の再生を不可能にした。以降は戦いの世界から身を引いてひっそりと農夫として生きている。
  • 2014年のサノス(ジョシュ・ブローリン):人口増加で母星が滅んだ経験を踏まえ、このままでは増えすぎた生命が宇宙全体の存続を危うくするから、半分を間引きすることで生き残ったもう半分の永続可能性を高めるという大義名分を持って活動している。タイムトラベルしてきたネビュラと同期した2014年のネビュラを通して未来の出来事やアベンジャーズの計画を知り、2019年にタイムトラベルをして地球への侵攻を行う。

冒頭の素晴らしさ

冒頭は『インフィニティ・ウォー』に参加していなかったホークアイことクリント・バートンの物語からスタートします。前作クライマックスでは戦いに参加した者の視点から生命の消滅が描かれましたが、今度は戦いに参加していない者の視点からあの瞬間が描かれます。物事の因果関係も分からず、突然に平穏な日常が崩壊した一般市民目線ではあの出来事はより衝撃的であり、あの戦いの裏側にて宇宙全体で起こっていたことを見事に描写してみせます。

その後、生存したヒーロー達が集結してサノスの居場所を突き止めるのですが、ここからサノスとの攻防戦が始めるのかと思いきや、大義を成し遂げて満ち足りたサノスからの抵抗を受けることもなく復讐はアッサリと成功。かくして復讐に成功したはいいものの、戦いに勝つという従前の解決策を失ったアベンジャーズは完全に手詰まり状態に陥るのでした。

この意外性ある展開には心底驚かされ、この先にどんな物語が待っているのだろうかと、本編への関心は高まりました。公開前にはSNS上で本作の様々な予想がありましたが、私が観た限り、この展開を予想できた意見は皆無でした。誰も考え付かない展開を準備してみせた製作チームの発想力には恐れ入りました。

解決策がタイムトラベルという腰砕け

手詰まり状態で5年も経過し、リーダーのキャップすら新世界の構築に目を向けている中で、アントマンが偶然にも解決策を持ってきます。それはなんとタイムトラベル。どんな策を打つのかと思いきや、タイムトラベルで修正というお手軽処理には腰砕けになりました。

結果がマズければ過去に戻って修正するという展開を許してしまうと何でもありになってしまうし、戦いの勝敗や命の重みを失わせるため好ましくないのですが、MCUもついにそこに手を付けてしまったのねとガッカリでした。

作りがマニアックすぎる

タイムスリップの目的地は以下の4つで、それぞれがMCUの過去作品と場所と時間を共有しており、みなさんが知っているあの舞台の裏側でこんな活動をしていましたという、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』みたいな展開を迎えます。

  • 2012年のNY(『アベンジャーズ』第一作)
  • 2013年のアスガルド(『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』)
  • 2014年の惑星モラグ(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第一作)
  • 2014年の惑星ヴォーミア(『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』)

このパートは過去のMCU作品とのリンクのさせ方が非常に細かい上に、過去作品の筋を記憶していないと何の話をしているのか分からない部分も多々あって、ちょっとマニアックすぎるように感じました。一応、私は『アイアンマン』第一作から全作を追いかけており、気に入った作品のディスクも購入しているので一般の観客よりはMCUに詳しいつもりではいるのですが、それでもさすがにMCU内でも重要作とは認識されていなかった『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』はしんどかったです。

加えて、ただでさえややこしいタイムトラベルものを4つの舞台で同時に展開するという複雑な構成としているために、誰が何をやっているのかという把握にはかなり頭を使わされたのですが、その難しさが本作の本質的な面白さに繋がっているようにも思えず、なぜここまで複雑にしたんだろうかと感じました。

強いキャラを持て余している

加えて、キャラクターの動かし方も良くないんですよね。

本作のラスボスはインフィニティ・ストーンを手に入れる前のサノスなので、ソークラスのヒーローであれば十分に相手になってしまえるわけです。それでは面白くないからと本作のソーは引退後の野球選手の如く太っていて、全盛期よりも衰えているという設定が置かれており、勝負の行方を分からなくするために味方を弱くするという好ましくない方法がとられています。これでは面白くありません。

もっと問題だったのがキャプテン・マーベルの扱いで、宇宙艦隊をたった一人で撃破できるレベルの戦士なので、彼女がいると勝負が成り立たなくなってしまいます。そこで、冒頭での顔見せが済むと彼女はすぐに宇宙の彼方へと飛び去り、以降はなかなか帰って来てくれません。また、ラストバトルでは専ら雑魚を片付ける役割を果たしており、ボス戦にはあまり絡んできません。重要な戦いに彼女を絡ませると勝ってしまうので、なるべくどうでもいい仕事だけをさせておきたいという製作側の都合が透けて見える動かし方となっているのですが、宇宙の存亡をかけた重要なミッションを遂行しようとしているのに、キャプテン・マーベルのような切り札となる戦力を呼び戻さないアベンジャーズの対応は非常に不自然に映りました。

アベンジャーズ アッセンブル!

そんなこんなで中盤の展開には不満が多かったのですが、サノスがタイムトラベルをして2019年の地球に攻めてくるラストバトルには燃えましたね。キャップがムジョルニアを扱うという「その手があったか!」な展開では頭の毛が抜けそうになるほど興奮したし、サノスが全軍を挙げて潰しにかかってくる場面の絶望感も素晴らしく、意図したとおりに演出をバチっバチっと決めてくるルッソ演出の真骨頂を見たような気がしました。

そして、「アベンジャーズ アッセンブル!」ですよ。この一言をやりたいがために『インフィニティ・ウォー』を含めた5時間30分の物語はあったんじゃないかというほどの素晴らしいシチュエーション、タイミングでの決め台詞で、あまりに完璧すぎてちょっと涙目になってしまいました。今までMCUを見続けてきて本当に良かったなぁと。

その後は膨大な数のヒーローが次々に見せ場を決めていくというワハハワハハ状態で、お祭り映画の本領発揮でした。ただし、前述した通りのキャプテン・マーベルのバランスブレイカーぶりがちょっとしたノイズにはなっていましたが。彼女は本当に要らなかったなと思います。

永遠に続くかのようなエピローグ

そして、決戦終了後のエピローグが『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』ばりに長かったのもマイナスでしたね。あんなに長々と余韻に浸っている必要もなく、サクっと終わってくれて良かったんですけどね。

まとめ

バトルの末にクリフハンガーを決め奇跡的な面白さだった『インフィニティ・ウォー』を『帝国の逆襲』とすると、広げた風呂敷を畳まねばならない『エンドゲーム』は『ジェダイの復讐』に該当し、完結編は難しいということを再認識させられました。あと、解決策にタイムトラベルはないなと。

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