(2023年 アメリカ)
ついに戦争がはじまり、魔法協会、レダニア、ニルフガードの三つ巴の戦いが繰り広げられる第22話は圧巻だった。以前の21話は、すべてこのエピソードのための前振りだったんじゃないか。そう思わせるほどの密度と面白さで、このシリーズを見ていてよかったと心から思った。後の2話は恐ろしく面白くなかったが、それには目を瞑ることにしよう。
登場人物
ゲラルトと仲間たち
- ゲラルト:怪物退治を生業とするウィッチャー。ディクストラ(レダニア国のブレーン)とヴィルゲフォルツ(実はニルフガード国と繋がっている魔法使い)の双方から協力を求められるも、国と国との争いでは中立を守り続ける。その後のヴィルゲフォルツとの対決で重傷を負い、ブロキオンの森で治療を受ける。
- シリ:シントラ国の王女にして、古き血脈の末裔。ヴィルゲフォルツから逃れるべくアレツザの塔に入り、直後に大爆発を起こしたが、その瞬間に瞬間移動して一人砂漠に放り出された。
- イェネファー:魔法使いで、シリの保護者。戦場となったアレツザを守るべく、他の魔法使い達と共にニルフガード軍と交戦する。
- ヤスキエル:吟遊詩人でゲラルトの友人。親しくなったラドヴィッドをニルフガード軍から逃がす。
ニルフガード
- エムヒル:ニルフガード国王にしてシリの父。この世界の覇権のカギであるシリを探している。
- カヒル:ニルフガードの騎士で、エムヒルの腹心。アレツザへの侵攻でニルフガード軍の中核を担っており、同時にシリを探している。ついにまみえたシリに対しては、シントラ国侵攻の件を謝り、彼女への忠誠を宣言した。
- フリンギラ:イェネファーの同期で、ニルフガードの宮廷魔法使いだったが、いろいろあってシントラ国から離れ、現在は自由の身。現在はフランチェスカへの友情で行動しており、彼女の率いるエルフ軍の加勢のためアレツザにやってくる。
レダニア国
- ヴィジミル2世:レダニア国王だが、人望も実力もない。アレツザ侵攻をミスった件でディクストラを責めている。
- ラドヴィッド:ヴィジミル2世の弟で遊び人だったが、ヤスキエルと親しくなってからは思慮深さを身に着けた。
- ディクストラ:ヴィジミルの相談役。アレツザへの侵攻を企てて実行に移すが、時を同じくしてニルフガードがまったく同じ策謀をしているとはつゆ知らず、侵攻は失敗に終わる。
- フィリパ:レダニア王家につかえる魔女で、フクロウに変身する。
エルフ
- フランチェスカ:エルフの王。子供を殺したのはレダニア国だと思い込んでおり(実際はエムヒル)、敵の敵は味方理論でニルフガードと協力関係となり、ニルフガード軍と共にアレツザに侵攻した。
魔法学校アレツザ
- ティサイア:アレツザ元校長。公私ともに親しいヴィルゲフォルツがニルフガードと内通した裏切り者だと判明し、ショックを受ける。雷の魔法でアレツザに侵攻してきたニルフガード軍を焼き払う。
- ヴィルゲフォルツ:剣や格闘系を得意とする武闘派魔法使い。ソドンの戦いでの武勲をきっかけにアレツザでの権威を獲得したが、実はニルフガードと内通しており、今回はニルフガード軍をアレツザへと招き入れる。
感想
シリーズ史上最強エピソードの登場
ゲラルトがディクストラから短剣を突きつけられるという衝撃の終わり方をしたシーズン3 vol.1の続き。
ディクストラ率いるレダニア軍が魔法学校アレツザを占領し、魔法会議のために集まっていた要人達を拘束。ついに戦争が始まる。
レダニアの動きに対してゲラルトとティサイアは反発し、拘束されていた魔法使い達を解放。するとその中にいたヴィルゲフォルツがエルフ軍やニルフガード軍をアレツザに招き入れてしまう。
レダニアと時を同じくして、ニルフガードもアレツザ侵攻を企てていたのだ。
かくして魔法協会、レダニア、ニルフガードの三つ巴の戦いが始まるのだが、意表を突く展開の連続には痺れまくりだった。これまでの20話あまりは、すべてこのエピソードのための下準備だった。そう思わせるほどの展開である。
見せ場もキレッキレ。
戦火を逃れるシリとイェネファーは火の魔法使いリエンスに追い付かれる。
シリはウィッチャー仕込みの剣術で対抗しようとするが力及ばず、イェネファーは持っていた剣を差し出して降伏の姿勢を見せる。
その瞬間、リエンスの背後からゲラルトが現れ、イェネファーの差し出した剣を掴むとリエンスの首をはねる。ゲラルトの現れるタイミングが完璧すぎて、巻き戻して何度も見てしまった。
シーズン2後半より場をひっかきまわし続けてきたリエンスを、この数十秒の場面で葬ってしまう。キャラクターの消費も恐ろしく豪勢だ。
製作陣は、このエピソードを長大なシリーズの前半における最大の山場と考え、ここに向けて多くの構成要素を丁寧に配置してきたのだろう。
そうしたことが見る側にも伝わってくる、まさに圧巻のエピソードだった。
砂漠のエピソードはかったるい
その戦いの最中、ヴィルゲフォルツから逃れようとしたシリは塔の大爆発を引き起こし、その瞬間に砂漠へとワープする。
続くエピソードでは幻覚に悩まされつつ砂漠を脱出しようとするシリの姿が描かれるのだが、これがかったるくて仕方なかった。
シーズン3 vol.1の感想でも書いたが、シリ周りのエピソードはかったるいものが多い。
彼女の正体も、秘められた能力もいまだ不明な状態で、半分以上何言ってるんだかよく分からない幻覚を見せられる。これがなかなかストレスなのだ。
それでもシーズン1、2までは我慢してきたが、そろそろネタを割って話を前に進めてくれないと、いい加減、付き合いきれなくなってくる。
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