マージン・コール【8点/10点満点中_圧倒的スリルと面白さ】(ネタバレあり・感想・解説)

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(2011年 アメリカ)
ある朝、投資銀行で大量解雇が断行された。ピーターは、解雇された上司のエリックより「用心しろ」という言葉と共にUSBを手渡された。そのUSBに収められていたのは、会社が抱える不良資産の損失額が会社の時価総額を上回ることを予測したデータだった。会社は、市場に気付かれる前にすべての不良資産を売り切ることを決定する。

8点/10点満点中 金融映画なのに難しくない!面白い!

マージンコールとは

マージンコールとは、信用取引等で損失が膨らみすぎた場合に、追加の証拠金(担保のようなもの)の預入を要供されることを指します。
これは投資家にとって物凄くマズい状況なのですが、本作では世界有数の投資会社がマージンコールを受けるまでの24時間の物語が描かれます。

小難しい理屈はほとんどなしの親切映画

以上のタイトルからは専門用語の飛び交う小難しい映画を想像しますが、実際には金融の知識がなくても楽しめるやさしい作りとなっています。
金融の話ではなく、危機管理の話として映画を組み立てているのです。
全体の印象は『アウトブレイク』や『ダンテズ・ピーク』に近く、アクション映画でも見ているような感覚を味わうことができました。
ジェレミー・アイアンズ演じる社長の登場場面なんて、『アベンジャーズ』か『ジャスティス・リーグ』かという盛り上げ方でしたからね。
小難しい社会派の内容を適度に娯楽化するという技術において、本作は突出しています。インディーズ作品でありながらアカデミー脚本賞ノミネートという快挙にも大いに納得できる面白さでした。

雇われの身の辛さ

さらに、ドラマとしても見どころが多くあります。
会社の下っ端ほど純粋で、上層部に行くほどクズ野郎になっていくという構図の中で、中間管理職のケヴィン・スペイシーが思いっきり苦しみます。
死にかけている愛犬は彼に残ったわずかな良心の象徴。
中盤まで、彼は必死で良心を守ろうとするのですが、ラストでは金に転んで良心を殺してしまいます。
この苦しみが、働いている人間にとっては物凄くよくわかるのです。
悪いとわかっていても、上から押し付けられる無茶なやり方を飲まざるをえなくなるあの感覚。
どの世界でも雇われの身は辛いものです。

監督のJ・C・チャンダーについて

監督・脚本を務めたJ・C・チャンダーにとって、本作は長編デビュー作となります。
大ヒット作に関わったり、大きな賞レースをモノにしたりはしていないのでまだまだ知名度の低い監督ではあるのですが、本作後に撮った『オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜』『 アメリカン・ドリーマー 理想の代償 』は、どれも別々の題材を扱いながらも、撮る映画がすべて面白いという驚異の打率を誇っています。

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Margin Call
監督:J・C・チャンダー
脚本:J・C・チャンダー
製作:ロバート・オグデン・バーナム、マイケル・ベナローヤ、ニール・ドッドソン、ザカリー・クイント
製作総指揮:ジョシュア・ブラム、マイケル・コルソ、カーク・ダミコ、カシアン・エルウィズ、ローズ・ガングーザ、アンソニー・グダス、ランディ・マニス、ローラ・レスター
出演者:ケヴィン・スペイシー、ポール・ベタニー、ジェレミー・アイアンズ、ザカリー・クイント、ペン・バッジリー、サイモン・ベイカー、メアリー・マクドネル、デミ・ムーア、スタンリー・トゥッチ
音楽:ネイサン・ラーソン
撮影:フランク・G・デマルコ
編集:ピート・ボドロー
製作会社:ビフォア・ザ・ドア・ピクチャーズ
配給:ロードサイド・アトラクションズ(米)
公開:2011年10月21日(米)
上映時間:109分

製作国:アメリカ合衆国

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