バットマン vs スーパーマン アルティメット版_劇場版より断然面白い【7点/10点満点中】(ネタバレあり感想)

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劇場公開版の時点ですでに長かった上映時間は、時間的な制約が取り払われた当バージョンでヒーローものとしては破格の3時間超えとなっているのですが、かといってジェームズ・キャメロン監督の『アビス』やリュック・ベッソン監督の『レオン』のようにそもそもなかったフッテージが大量復活したというわけでもありませんでした。

説明的な描写を加えることで各場面の尺が若干伸びていたり、既存場面であっても編集を変えることでより分かりやすくしていたりと、劇場公開版にあった問題点を克服する内容となっており、劇的な変化を期待すると裏切られるかもしれませんが、映画としては劇場公開版よりも優れたバージョンになっています。

ロイス・レーンが巻き込まれたアフリカでの戦闘の背景が明確化された

これは本作でのロイス・レーンとスーパーマン初登場シーンに当たるのですが、ただの戦場取材かと思いきやレーンに同行していたカメラマンが実はCIA工作員とバレて即射殺されたり、軍閥の傭兵と思われていた白人兵士達が、突然軍閥の民兵たちを皆殺しにしてバイクで逃走したりといったことが何の説明もなく矢継ぎ早に起こり、劇場公開版ではまったく訳の分からないシーンでした。

これがアルティメット版では5分ほど描写が追加されており、CIAが組織的にこの軍閥を監視していたことや、傭兵は軍閥でもCIAでもない別グループ(後にレックス・ルーサーと判明する)からの指示を受けていたことが明確となって情報がよくわかるようになりました。また、これは後述するスーパーマンへのネガティブな世論の発火点ともなり、作品全体におけるこの場面の位置づけも理解できました。

バットマンに対してクラークの抱く悪感情が追加された

クラークが取材のため数回に渡ってゴッサムを訪れる場面は劇場公開版からは完全に削除されていたのですが、これら一連の場面が復活したことでバットマンの正義の執行方法に対するクラークの悪感情がよくわかるようになり、中盤における武器商人vsバットマンのカーチェイスに突如スーパーマンが割って入った理由が明確となりました。

バットマンは犯罪者に対して激しい暴力を振るった上でコウモリの焼き印を押しており、そのあまりに野蛮な処刑方法や、バットマンによる自警団行為をゴッサム市警までが黙認していることをクラークは問題視しました。また、焼き印を押された犯罪者は刑務所内では殺害対象であり、実際、序盤でバットマンに拷問された上に焼き印を押された犯罪者は収監直後に刺殺されました。クラークは取材においてその犯罪者の家族にも偶然出会い、バットマンの正義の執行方法に対する彼の悪感情は決定的なものとなるのでした。

レックス・ルーサーの計画は実は手が込んでいた

劇場公開版では杜撰と言われることの多かったレックス・ルーサーによる計画が、実は緻密だったことが追加場面により明らかになりました。まず前述したアフリカでの戦闘はルーサーが意図的に引き起こしたものであり、配下の傭兵に虐殺行為をさせた上で、あたかもスーパーマンの活動による二次被害に見せるという偽装工作を行うことで、スーパーマンに対するネガティブな世論を形成しようとしました。

ルーサーの計画はそれだけに留まらず、劇場公開版では序盤のみに登場した、スーパーマンの被害を議会で証言するアフリカ人女性が実はルーサーによる仕込みだったという描写が追加。さらには、この女性が偽証に耐えられなくなると手下を使って口封じをするという展開まで加わり、ルーサーの計画が巧妙かつ残忍だったことがよく分かるようになりました。

その他にもいろんな微調整

  • メトロポリスvsゴッサムのアメフト中継。ゴッサムはアメフトチームも街も荒れ放題という状況が説明される。
  • ブルース・ウェインのシャワーシーン。ここではベン・アフレックのおケツまで丸出しになり、彼の肉体がボディビルダーの如く鍛え上げられていることが分かる。
  • 爆破された議会でしばらく負傷者の救助活動を手伝うものの、自分が原因の爆破事件であることに耐えられなくなって現場から逃げ出すスーパーマン。彼が精神的に追い込まれており、正常な判断力を失ってバットマンとの直接対決に至ってしまうという伏線となっている。
  • 議会へ爆弾を持ち込んでしまった車いす男の家を調査するロイス。
  • バットマンがマーサを救出する際に、ナイフを奪って相手の体に突き刺すなど、ルーサーの私兵を殺しているということがはっきり分かる描写が追加。
  • 一件落着後のルーサー逮捕と、続く『ジャスティス・リーグ』のヴィランであるステッペンウルフのチョイ見せ。
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公認会計士の理屈っぽい映画レビュー

コメント

  1. まんじゅう より:

    アルテォメットエディション。
    なるほど!
    それは興味ありますね。

    仮面ライダーアギトのプロジェクトG4の、
    みたいなパターンですね。

    • まんじゅうさん

      コメントいただき、ありがとうございます。
      そもそも気に入った映画ではない上に3時間もあるので鑑賞をかなり躊躇したのですが、見てよかったです。
      完全版やディレクターズカット版の中では上位クラスの作品だと思います。